2015年1月22日木曜日

考古学的臥蛇島

昨年の10月に「南からみる中世の世界~海に結ばれた琉球列島と南九州~」が企画特別展として鹿児島の黎明館で行われていたのを知ったとき、臥蛇島の名前があり、過去の臥蛇島の暮らしを想像していた。


稲垣尚友氏のご紹介で鹿児島大学埋蔵文化調査センターの助教授・新里先生にお会いできました。
新里先生

博士はトカラ列島の考古学を研究されていて、昨年研究で臥蛇島に上陸されており、島の状態を聞かせて頂けました。



まずは稲垣尚友氏が書いた村の地図をお見せすると、その地図の内容に感動され、その地図を使って先生が撮影された写真と照らし合わせながら、色々な現状を掴んでいきます。
先生の撮影された写真と地図で一気に、そこには臥蛇島が僕らには想像でしかなかった部分が、立体的になって行きます。

魂担当大竹氏からの、素朴な疑問や、食料担当富田氏の植生に対しての質問などにも、考古学的推測など含めながら新里先生は親切に応えて下さり、メンバーも興奮気味でした。

前のめりになる魂担当大竹氏


しかし上陸許可時間は3時間あまりしかなく、臥蛇島の考古学研究が、ほとんどされておらずまだまだ謎が多いそうで、これから保存をかねた研究をしていきたいと語っておられました。


気づけばお会いしてから4時間が過ぎており、一同目を輝かせながら帰路へと。。。

考古学から紐解く臥蛇島のイメージ。
本当に興味深いです。

6月に稲垣尚友氏が来鹿される予定なので、それに合わせて臥蛇ロックVol3を計画中!


最後に


臥蛇島。ボクにとっては希望の島。屋久島と奄美大島の間に並ぶトカラ列島にある小さな島。今は誰もいないちいさな島。
臥蛇島の話をみんなでしてると不思議な感じになる。ここに集落があったとか何時代の土器があったとか過去の出来事について話してるのに、なんだか未来について話してるような不思議な感覚。
ボクらが作っていく未来は、生も死も含めて素敵なものばかりだ。それはキミが作っていく未来でもある。
自分じゃない誰かがどこかで勝手に未来を作ってて、ボクらの未来は作られていくように感じるかもしれないけど決してそうじゃない。未来はボクらが作るものだ。
どれかひとつのことではなくて、それらひとつひとつがそれぞれにいろんなアクションをもち、それら全部うねりとなって振動し形を成す。それがボクらの未来だ。
見渡すと雨にうたれた木々としっとり濡れた空気。それは臥蛇島にもつながってるし、すっかりりっぱなレディになったちいさかったあの子の住んでる国にもつながってるし、当然ながらこの投稿を読んでいるキミにもつながっている。方法はインターネットかもしれないけれど、つながりははるかに遠い昔からしっかりとそこにあるんだ。
遠い海に浮かぶ臥蛇島がボクには見える。そこからどんどん天にあがって、成層圏をすり抜けて、この星がゆっくり回りながら鼓動しているのが見える。光の粒が集まって銀河になっているのが見える。広大な無限の暗闇にたくさんの命が点在するのが見える。
そしてぎゅぃーんと戻ってきて、コタツから生えてるボクの身体がボクには見える。
ボクの作りたい未来。キミの作りたい未来。
臥蛇島はいつもそんなことを考えさせてくれる。
2015/01/22 大竹氏のFacebookより